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2019 / 11 / 03
23:14
メッセージ「キリスト教はなぜ人を自由にするのか?」
2019年11月3日(日)のメッセージ「キリスト教はなぜ人を自由にするのか?」をアップしました。
パウロはフィリピの教会の信徒たちに、彼の反対者たちの言説に惑わされないように、必死に説得の手紙を送りました。その中で「されど、我らの国籍は天に在り」という言葉を残しています。
この「天」というのは「あの世」という意味ではありません。私たちが目指している遥かな未来の神の愛による統治の実現という意味での「神の国」のことなのです。それは遥かな未来のことではあるかもしれないけれども、今ここに既に小規模ながらも始まっているというものなのです。
パウロが言っているのは「国籍」というよりは「市民権」という言葉です。ローマ市民権を彼が持っているのと同じように、私たちには「神の国の市民権」があると言っているのです。
神の国の市民権、それは神の愛が支配する領域の市民権です。それは「あの世」ではなく「この世」にもたらされるものです。ですから、私たちはこの世に積極的に関わります。この世にこだわるのですが、とらわれはしないのです。
私たちはこの世に執着はしない。けれどもこの世を愛します。天の市民権を一人でも多くの人に取得してもらうために、少しずつ働きかけます。私たちは強制によっても命令によってもこの世に仕えることはありませんが、自らの自由意志でもってこの世に仕える自由を持っています。それは天の市民権を持っているからなのです。